月曜日に配信の予定が、京都に移動のスケジュールとパソコンの使い分けの方 法で、火曜日の配信に遅刻となりました。 どうも申し訳ありません。 時間厳守がモットーの成岡としては、なんとも遺憾です。次回以降気をつけますの で、ご容赦を。 さて、2004年度になってから2回目の送信です。 この前、お正月と騒いでいたのに、もう、松の内も終わり、1月も、はや、半分過 ぎました。 昨今では、ドッグイヤーという言葉も古くなったような気がします。 最近のマネジメントの重要なファクターは、「時間=スピード」だそうです。 ちょっと前に「アジル経営」という言葉がありましたが、最近では、このスピード が大きな経営の要素を占めているように思います。 昨年の「吉野家」の「牛丼中止宣言」に引き続く「新メニューの開発」、マーケッ トへの発信のスピードを見ても、こういうテンポ、こういうスピードが重要なのだ と感じました。 同じことをするのでも、それなりの(早ければいいというものでもないが)スピー ド感が必要です。 今回のテーマは「投資の評価」特にIT投資の評価の考え方について。 ==================================================================== 情報化投資、すなわちITインフラへの投資の評価は非常に難しいものがあります。 よく利用されるのは「ROI」(投資収益率)。すなわち、投資金額に対する Return、つまり収益の割合で評価することが多いようです。また、昨今では、はや りの?「バランススコアカード」という、4つの視点から評価する方法も目にしま す。 しかし、ここで気をつけなければいけないのは、 1.時間=スピードの感覚 2.経営目標の実現への貢献度 の二つのファクターを考慮に入れることです。 そして、その投資の内容が、 1.経営戦略に沿った明確な背景の下に 2.独自のビジネスモデルを推進していくビジョンがあり 3.誰に対して企業の価値を提供するのか という、比較的簡単な3原則を、きちんと指標として出すことが、投資に対する収 益の評価をするときに重要となります。 そして、投資に対する評価は、一般的に投資を検討する段階において喧しく、一端 プロジェクトが進行し、運用の段階に入ると、意外と検証されないことが多いので す。 投資効果は、運用されて初めて結果が出るのであって、机上のプランでは証明でき たことにはなりません。 具体的な経営課題、例えば「在庫の回転率が向上した」とか、「製品の歩留まりが 向上した」とか、日常のコミュニケーションが良くなり「会議の回数が半減した」 とか・・・・。 そういう数字で捉えられる指標が達成の評価になるのです。 グループウェアを導入したから、生産性がほっておいても向上するとは、夢にも思 わないようにしたほうが無難です。 そのIT投資が、その企業の企業価値をどれくらい高めてくれるのか、それには、明 確な事業戦略、経営戦略が不可欠です。 IT投資が、まだ、設備投資の主役になれないのも、この辺りに原因があるのではな いでしょうか? 明確な企業マインドに基づく、企業戦略、そして経営戦略。「我々は一体、何を目 指すのか?」 この簡単な問いかけに明快に答えられる企業経営者が意外に少ないように感じま す。 =======================================================================