配信先のみなさまへ 松の内も終わったと思ったら、もう、1月も半分以上が過ぎました。 最近の時間の過ぎるのが、早いこと、早いこと。これは、歳がいった のだというのは当たらない。 やることが多すぎて、時間が足りないのだと、最近、つくづく感じてます。 やはり、何かを始めたら、何かを捨てないといけないのかも知れません。 さて、いま、何を捨てればいいかな・・・・。 今回から、新しく配信させていただく方々も多数いらっしゃいます。 毎週月曜日の配信です。バックナンバーは、株式会社成岡マネジメントオフィ スのホームページ http://www.nmo.ne.jp/letter.htm から取れます。ぜひ、ご愛読ください。 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ ・・・・・経営の現場から・・・・・ 【成岡マネジメントレター】(毎週月曜日発行) 第38回配信分2005年01月17日発行 阪神大震災10周年に想う 〜小さいリスクマネジメントの積重ねが大事〜 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ この17日は、ご存知のように阪神淡路大震災から10周年を迎えます。この10年 間、被災者や関係者の方の苦悩、苦闘は、大変なものであったと、心から哀悼 の意を表すと同時に、お悔やみ申し上げます。 さて、最近、大きな災害が多い日本ですが、今日はリスクマネジメントにつな がる危機管理に関して。 ●危機管理とか、リスクマネジメントとか、難しい表現はありますが、要する に、昔流に言えば「転ばぬ先の杖」というやつで、もしかのときにどうするの ?ということです。これは、企業としての考え方、そのものに基づきます。 ●一般的には、その企業の考え方として、「リスク=非日常的なこと」に対 し、どのくらい備えをするか。言い換えれば、どのくらい経営リソースを振り 向けるか? その考え方をどうするか? という基本的な方針に基づきます。 出たとこ勝負という考え方もあるでしょうし、そうではなくて、日頃から備え を怠らないというのもあるでしょう。どちらが正解というのは、ないと思いま す。 ●成岡の考えるのは、充分な時間やマンパワー、そして費用をあまりかけれな い中小企業にとっては、大きな予算を投じて、たいそうな投資をするのではな く、小さい対策の積み重ねが、大きなリスクマネジメントになっているという ことではないかと思います。 ●それと、直接のリスク対策に、一見見えないようなことでも、意外とそれが リスク対策になっていることがあります。例えば、幹部の行動予定が、きちん と把握できているか。非常時の連絡方法の順番や手順が決められているか。こ ういう、当たり前のことでも、意外と手順がきちんと決まっていないことが多 いのです。 ●それと、時間外の連絡方法にしても、携帯電話の番号一覧にしても、住所録 にしても、社員の名簿にしても、意外と最新の状態にメンテされていると思っ ているでしょうが、そうでもありません。引っ越したあとの届出がきちんと出 ていなかったり、携帯電話の番号が変わったのに登録していなかったり、そう いうちょっとしたことが、意外ときちんとできていないのが現状です。 ●リスクマネジメントだから、費用と時間をかけて、大きな投資を考えがちで すが、日常のマネジメントとは、こういう細かい努力の積み重ねなのです。ま た、こういう細かいことが、どのくらいきちんとできているか? につきると 思います。昔の格言に「喉元過ぎれば熱さを忘れる」というのがありますが、 まさに、至言。 ●まず、身の周りを振り返って、日常、こういうことがちゃんとできていな い、やれていないというのを、思いつくままに挙げてください。あるいは、気 の付いたことを、ちょくちょく書き留めて、毎月1回眺めてください。経営の トップに近い人ほど、振り返る時間を持つことが大事です。 ●そして、日常、少しの努力でできることを、こまめにやりましょう。できな い言い訳を先に考えないことです。理由はいっぱい考えられますから。ちいさ いな改善が、たくさん後手に回りますと、決して小さな改善になりません。費 用と時間、マンパワーもばかになりません。 ●まず、非常時の連絡網をどうするか、くらいの簡単なことから始めてくださ い。そしたら、誰かの連絡先の携帯の番号が間違っているとか、古いとか、い ろいろと気が付くものです。そして、一度、テストをやってみてください。意 外と、何か起こります。よく、訓練をやりますが、あれです。思いもかけない ことが、出てくるものです。 ●そういう細かい、かつ、日常的な積み重ねが、まさかのときに役立ちます。 リスクマネジメントとは、たいそうに見えて、実は、細かい日常のちょっとし た努力や工夫の積み重ねなのです。できることから、すぐにやりましょう。明 日、何が起こるかもわかりませんから。 ========================================================================