さて、今日は京都市内は5月15日の「葵祭り」でした。御所を出た行列が、下 鴨神社、上鴨神社と進みます。 例年、5月15日ですが、今年はたまたま日曜日。伝統の行事でしょうが、なぜ 土曜日にやらないのでしょうか? 毎年、5月の第2土曜日としてはいけないものでしょうか? そのほうが、よほ ど、多くの観光客の皆さんが、京都に足を運んでくれると思いますが・・・。 頑固なこだわりが、伝統なのでしょうか・・・・・。 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ ・・・・・経営の現場から・・・・・ 【成岡マネジメントレター】(毎週月曜日発行) 第55回配信分2005年05月16日発行 3年後の組織図に人材を当てはめてみる 〜どこにどういう人材が足りないのか〜 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ ●先日の勉強会に来ていただいた講師の方のお話で、「3年後の自社の組織図 をイメージする」というフレーズがありました。なるほどと思ったので、今回 はこのお話しを取り上げます。 ●3年後の自社のあるべき組織図をイメージして、現在の人員なら、どこが足 りなくて、どういうスキルや能力を持った人材を採用しないといけないかを、 経営トップははっきりと自覚しないといけません。人材は、特に中小企業では 一朝一夕で成長するものではなく、それなりの時間とコストをかけて成長する ものです。 ●現在の組織図を眺め、各人のミッションを確認し、現状から3年後のパスを 描いてみて、いま足りない人材リソースを経営トップが補充、補強していくと いう、攻めの循環を作らないといけません。経営トップが「絵を描いて」、優 秀な周囲のスタッフが「色を塗る」という、事業のサイクルがうまく回るため には、いまの組織のミッションをまず確認し、将来においてどこに問題点が あって、それはどういう人材が必要なのかを点検しないといけません。 ●ただ、単に営業が出来るとか、数字がたたけるとか、そういう抽象的な表現 ではなく、まず、3年後にこういう組織にしたいという「想い」から発想する のは、非常にいい考え方です。むしろ、経営トップに3年後の会社の、組織の イメージが浮かぶかどうかというほうが問題なのかもしれません。 ●不透明な経営環境だから、3年後なんて分からない、といえば、それはその 通りだが、そこを見えるようにするのが経営者の仕事です。すべてが分かって 経営するなら、別に経営トップでなくてもいいかもしれません。見えないもの を見えるようにして、そこから、人材のイメージを描き出す。まずは、事業の 姿が見えていないと人材のイメージも浮かばないでしょう。 ●5年後と言わず、1年後と言わず、3年後と言うのがポイント。また、その人 材のイメージをあるべき組織図に照らして、常にレビューして、これでいい か、これでいいか、と反復して検討しておくことが重要です。企業は生き物だ から、一度決めた計画が、未来永劫に正しいなんて有り得ない。常に環境に適 応するように、無限の変化の可能性を考えながら前に進むものです。それで も、失敗も成功もあるのです。 ●3割成功、3割失敗くらいが普通で、残りの4割が結論の出なかったり、はっ きり結果が分からなかったりするものです。だから、常に事業計画を見直し、 3年後の組織図のイメージを更新しておくことが大事です。人に関わることだ から、いつも誰でも相談できることではありませんが、そういう目で常に見て いると、いろいろなことが見えてくるものです。