この土曜日に、久しぶりに父の故郷の高知市で、親戚の法事があり、参加し た。地元の方と会食したが、高知市の中心部「はりまやばし」とその横のメイ ン商店街である「帯屋町商店街」のさびれかたが極端だとの嘆きがあった。 京都で言えば、四条河原町と新京極みたいなところで、土曜日の15時くらいに 実際に歩いてみたけど、まさに、閉鎖している店舗が多く、さびれ方は尋常で はなかった。 聞けば、はりまやばしの角の「西武百貨店」が閉鎖。まだ跡地利用もきまらず 放置状態。商店街の中心だったダイエーも閉鎖決定。最大のパンチは、郊外に ジャスコの大型SCがオープンし、ほとんどの人が、マイカーでそちらに買い物 に行くそうだ。 2000台収容の駐車場が休日は満車になるという繁盛で、若い年代から団塊の世 代まで、幅広い集客を誇ると言う。これでは商店街が空洞化するのも、無理は ない。 それを何とか考え、地元を活性化さすのも診断士の仕事であるとは思うのだが ・・・・・。 *********************************************** 今回から新しく配信させていただく方もいらっしゃいます。 毎週月曜日の配信です。 ぜひ、ご愛読ください。 また、別のアドレスに送信希望の方は、ご連絡ください。 最新10号分のバックナンバータイトルは、下記の成岡 マネジメントオフィスのホームページのURLにあります。 http://www.nmo.ne.jp/letter.htm バックナンバーご希望の方はホームページからお申込ください。 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ ・・・・・経営の現場から・・・・・ 【成岡マネジメントレター】(毎週月曜日発行) 第84回配信分2005年12月05日発行 会社を設立して分かったことその4 〜最初にイメージが湧かない事業はやらない〜 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ ●昨年の10月に会社を設立するときに、いくつかの新しい事業を一緒に始める お話しをいろいろといただきました。結構、面白い内容の事業や、今後楽しみ な企画も多くありました。ただ、こちらも、そんなに初めから多くのビジネス を手がけられないので、出来ることから始めました。 ●やれることをやりながら、色々と検討したビジネスも沢山ありますが、その ほんとどは1年経っても、あまり進捗していません。もちろん、各種の制約条 件もありますが、なによりも、事業のイメージがぴったり湧かないのです。 ●経験の全くないビジネスもあって、それはそれでイメージが湧かないという こともあるかと思いますが、そういう理由ではありません。どのように調べて も、考えても、想像しても、事業のイメージが湧いてこないものがあります。 ●日頃から、一生懸命考えているのですが、また、色々な人に聞いてみたり、 資料を調べたり、先輩に指導を仰いだり、それはそれなりに努力はしてみるの ですが、どうこねくり回しても、イメージが湧かないのです。 ●この10月に、会社を設立して1年経って、イメージの湧かないものは、やら ないと決めました。これは、何もリスクを取るのをやめたとか、チャレンジす ることを放棄したとか、そういう問題ではありません。新しいことも、沢山始 めましたし、中には、かなり冒険をしたものもあります。 ●ただ、最初からイメージがどうしても湧かない事業があります。3年後の会 社を想像してみて、人、組織、体制、資金、市場、売上、利益、連携など、経 営のキーワードを並べてみても、どうしても、その事業のイメージが掴めない ものがあります。 ●最近、講演させていただくときに、よく、「3年後の自社の組織図を描きま しょう」と、よくお話しします。3年後の自分の会社の組織図を描くことを考 えると、どんな事業があり、誰が担当し、その組織がどうなっていて、どれく らいの事業規模で、どこからいくらの売上が期待でき、利益の源泉はどこか と。 ●それが描けないようでは、中期計画どころではないし、経営計画も立てられ ません。また、投資の是非も判断できません。3年後の組織図を描くために、 事業のイメージが具体的に湧かないものは、やらないと決めました。 ●「やることを決める」のも重要ですが、「やらないことを決める」のも大事 です。その最大のポイントは、事業のイメージが最初に持てるかです。いまか ら、どういう要件が必要で、誰が、何を、いつまでに、というミッションが描 けないといけません。 ●組織は果断なく、絶え間なく変革していかないといけませんが、経営者がイ メージの湧かないものを、無理やりに計画し、貴重なリソースを投下して推進 し、そして結果が出ないとなると、それは、もう、チャレンジと言うより、無 謀でしょう。 ●まず、最初にイメージが湧くか、湧かないか。イメージが湧くために、何を 日頃すればいいのか。それは、常に、そのことを考え続けていることでしょ う。それでも、イメージが湧かないものは、無理にやることはないと思いま す。チャレンジと無謀とは異なります。その見識を経営者はきちんと持つこと が大事です。