正月明けの第一週は、非常に中途半端な日程で、すぐに3連休になり、実際の 稼動は第二週からになったところが多かったのではないかと思います。 先週は、新年会や、年明けの会合が固まり、慌しい週でした。やっと落ち着い て、これからが本番が始まるような気分です。 今日の15日は従来なら成人の日でした。昔は、祝日と日曜日が重なっても、そ のままで、非常に損をしたような気がしました。現在では、祝祭日も増え、日 曜日と重なったら振り替えになり、週休二日の企業も多く、盆や正月の特別休 暇もあったり、年次有給休暇が20日ある方が全部消化したら、年間で3分の1以 上休んでいる計算になります。 稼働日数で勝負する企業にとっては頭の痛い問題です。稼働日の減少を、知恵 と工夫でカバーする戦略が必要な時代になりました。 1月2日のKBS京都ラジオの出演の収録は下記のURLで聞けます。ぜひ、一度お聞 きください。 http://www.nmo.ne.jp/kbs06.htm *********************************************** 今回から新しく配信させていただく方もいらっしゃいます。 毎週月曜日の配信です。 ぜひ、ご愛読ください。 また、別のアドレスに送信希望の方は、ご連絡ください。 最新10号分のバックナンバータイトルは、下記の成岡 マネジメントオフィスのホームページのURLにあります。 http://www.nmo.ne.jp/letter.htm バックナンバーご希望の方はホームページからお申込ください。 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ ・・・・・経営の現場から・・・・・ 【成岡マネジメントレター】(毎週月曜日発行) 第90回配信分2006年01月16日発行 カフェ競争は病院の陣に移行中 〜地方都市で人の集まるのはSCと病院〜 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ ●先日の朝日新聞夕刊に、「京都大学病院に出店したドトールコーヒーの売上 がダントツ1位」なる記事がありました。昨年10月、ロビーの一角にオープ ン、32席だそうですが、いつも満席だそうです。一度行ってみようと思ってい ます。 ●外来患者2300人、職員2000人。加えて見舞い客や出入りの方を加えると、す ごい人数の人が行き交う場所です。考えてみれば、そこにコーヒーショップが なかったことが、ある意味、おかしかったのかもしれません。エアポケットで した。 ●オープン当初から京都市内の売上トップになったそうです。都心部では、も う、コーヒーショップの出店場所も飽和状態で、これから、こういった「閉鎖 商店」と呼ばれる企業や役所内のお店が増えていくと考えられます。 ●知らなかったのですが、東大病院にはタリーズが、東京の順天堂大学病院に はスタバがオープンしています。全国の病院で、ドトールが6店、スタバが3 店、タリーズが4店、シアトルズベストが2店と、着実に増加しています。 ●ドトールが初めて病院待合室に出店したのは97年2月に東京品川区の昭和大 学病院が最初だそうです。当時、売れ行きについては、当初懐疑的な面があっ たそうですが、予想を上回る客数に出店を加速し、PRのDVDを全国600床以上の 病院に送ったそうです。 ●厚生省の調査では、大規模病院(病床数500以上)では、30%近くの患者が診 療前に1時間以上待たされていると言うデータがあるそうです。見舞いに来た 人が、相手が検査中で時間待ちというケースも多いそうです。また、気楽な格 好で立ち寄れることも、好評の原因でしょう。 ●マグドナルドも、従来の郊外型の出店場所が減って、オフィスビルの中に出 店したり、大学のキャンパスや、地下通路の一角に出店したり、駅中にもあり ます。大きな店を「母店」として(金融機関と同じ発想です)、「サテライ ト」という小さな店をそういう場所に出店します。 ●「母店」ひとつに「サテライト」が5店くらいがマネジメントの範囲だそう です。各「サテライト」の業務進捗はモニター画面で高速回線を通じて「母 店」のマネジャーが管理しています。そこから指示がタイムリーに出ます。IT の進歩も、こういうところでも貢献しています。 ●どこの企業も、従来型の出店が頭打ちになった現在、出店は知恵比べの様相 を呈してきました。某コーヒーショップの大手では、地方都市での出店は「郊 外型のショッピングセンター」と「大規模病院」が人が集まる場所だと判断し ています。残念ながら駅前の商店街ではないのです。 ●少し見方を変えると、市場は意外と足元にあるという好例です。発想の転換 などと大層に構えなくても、単純な図式を原点に立ち返って考えてみれば、意 外なところにおいしい市場があるということは、ままあることです。現状を 疑ってみる、常識を疑ってみる、というのが重要なファクターです。