このメールはBCCで配信されています。 メディアでは広島平和記念式典を中継している。そして、これが終わったあと は、甲子園の高校野球の開会式が中継される。何か、妙な違和感を感じるの は、私だけではないだろう。 中東ではミニ戦争が起こり、国連の安全保障理事会でもなかなか解決の方向が 見出せない。憎悪が憎悪を増幅し、抜き差しならない状態に進んでいるように 見える。日本とは、何と平和な国なのだろう。 安全と空気と水がただだという錯覚の上に成り立っている日本という国には、 リスクマネジメントという概念は浸透しにくい。どこまで行っても地続きに見 えるヨーロッパや中東に住んでいる人からみれば、なんと暢気な国民と映るだ ろう。 平和を維持する代償は結構大きいものがある。企業でもリスクマネジメントに かけるコストは馬鹿にならない。日頃からの備えも重要だ。それがないと、パ ロマのような不細工なことになり、企業イメージのあっという間の崩壊につな がる。 *********************************************** 今回から新しく配信させていただく方もいらっしゃいます。 毎週月曜日の配信です。 ぜひ、ご愛読ください。 また、別のアドレスに送信希望の方は、ご連絡ください。 最新10号分のバックナンバータイトルは、下記の成岡 マネジメントオフィスのホームページのURLにあります。 http://www.nmo.ne.jp/letter.htm バックナンバーご希望の方はホームページからお申込ください。 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ ・・・・・経営の現場から・・・・・ 【成岡マネジメントレター】(毎週月曜日発行) 第119回配信分2006年08月06日発行 10年後の自分の姿から考えてみる 〜やっておけば良かったと思うならやるべき〜 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ ●昨日(旧)京都ホテルにて母校高校の夏の同窓会の集いがあり、参加しまし た。懇親会の前に16時から講演会があり、15期卒業生で野球部後輩の佐山展生 氏が1時間講演をしてくれた。かれは、昨年、一昨年、成岡のIT経営塾勉強会 の特別講演会に来てくれました。 ●彼がよく唱えるフレーズに「10年後の自分の姿からいまを考える」というの があります。いま、成岡は54歳、佐山氏は2年後輩だから52歳。10年経てば、 同じように64歳と62歳。64歳になったときに、いろいろな局面で、おそらく10 年若かったらトライしたのに、ということがたくさんあるように思います。 ●10年後にそう思うなら、いま、やれるべきことはやっておかないといけませ ん。10年経ったら、いまやれても、10年後にはできない、できそうにないこと が、山ほどあるように思います。10年は結構大きな時間です。10年経ったら、 世の中も大きく変わっていることでしょうから。 ●時間をかけて検討して、充分吟味して、慎重に結論を出すのも間違いではな いでしょうが、それにかなりの時間をかけるなら、おおよそのことが見えた ら、始動するべきです。100%分かってから行動を始めることは難しいことで す。不透明なことに挑戦することも、リスクをとることも、経営の重要なポイ ントです。 ●10年後の世の中や自分の姿を明確に想像することは、非常に難しいでしょ う。特に、最近は5年後のイメージもなかなか持てないのが現状です。なら ば、いま、できること、できそうなことには、日頃から準備を怠らず、挑戦す る気持ちを持たないといけません。 ●やってみたことが、すべて成功するとは限りません。確率的に言うと50%も ないかもしれません。成岡も、2年前に会社を設立した時のイメージと、現在 では、かなりの部分が違います。当時の会社案内や経営ビジョンは、パソコン の中に保存してありますが、現在影も形もないものが、たくさんあります。 ●なので、10年後に後悔するより、都度々反省しながら、いまできること、と りかかれることを、前向きに始めることです。いま、始めたから、すぐに結果 が出るとも限りません。2年も、3年もかかることもあります。始めるのにため らうことなかれ、です。やってみないと分からないことは、沢山あります。 ●もうひとつ、彼のフレーズに「経営の分かる人と、経営の出来る人は違う」 というのがあります。確かに、経営の分かる人は多いかもしれません。経営と はこうやるもんだ、という理屈を勉強することは、そう、大変なことではあり ません。知識を勉強して身に付けるのは、努力すれば、ある程度は出来ること です。 ●しかし、分かっても、出来るわけではありません。ゴルフも、理屈は分かっ ていても、ボールがまっすぐ飛ばないのと同じです。分かっていることと、出 来ることとは、確かに違います。問題は、出来る人をいかにたくさん作るか、 養成するか、です。出来る人を作るためには、実戦経験をたくさん積まないと いけません。 ●実際に会社の経営の現場では、いろいろなことが起こります。人の問題、資 金の問題、取引先とのトラブル、仕入れの間違い、評価の方法、・・・・・。 ほんとうに、課題は尽きないのですが、これは企業を経営する限り、どこまで 行っても同じことです。楽になることは、あまり期待しないほうがいいでしょ う。 ●経営者は、自分の想いを企業の未来に託しているのですから、課題は自分を 鍛えるチャンスと思って、果敢にトライしないといけません。そうすること が、楽しいと感じないといけません。人から課題を与えられてやらされていて は、しんどい思いばかりですが、自ら挑戦していることなら、しんどさは感じ ないものです。 ●10年後の自分の姿から現在やるべきことを考える。これを常に続けていけ ば、自分もブラッシュアップしますし、それに連動して会社の業績も上がるで しょう。なにより、会社は社長の器で決まるわけですから。