このメールはBCCで配信されています。 敬老の日を意識したわけではないが、先週末実家の80歳の母をドライブに連れ 出して、比叡山の上のレストランでランチを食べに行った。 まだ夏の日差しで、もっと涼しいかと思っていたが、意外と暑かった。ただ、 部屋の中は快適だった。夏休みが終わって。子供連れは少なかったが、中高年 の家族連れが多かった。 さすがに最近の建物で、玄関からフロントから、階段といたるところバリアフ リー仕様で、高齢者や障害者に対する配慮があちこちに施されてあった。 ただ、これだけのことをすると、費用もかかるし、場所も相当犠牲にせざるを 得ないが、それを感じさせないデザインやレイアウトは、さすがプロの設計仕 様だと感心した。これから、バリアフリーをいかに空間に生かすかが、ひとつ の大きなポイントかもしれない。 *********************************************** 今回から新しく配信させていただく方もいらっしゃいます。 毎週月曜日の配信です。 ぜひ、ご愛読ください。 また、別のアドレスに送信希望の方は、ご連絡ください。 過去のすべてのバックナンバータイトルは、下記の成岡 マネジメントオフィスのホームページのURLにあります。 http://www.nmo.ne.jp/letter.htm バックナンバーご希望の方はホームページからダウンロードください。 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ ・・・・・経営の現場から・・・・・ 【成岡マネジメントレター】(毎週月曜日発行) 第124回配信分2006年09月11日発行 経営トップとしてのリスクを見極める 〜何が経営のリスクで何がリスクではないか〜 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ ●我々診断士という職業柄、多くの中小企業経営者の方に、さまざまな場面で お会いします。多くの場合、あまりに本業や現業のことに集中されていて、 我々のような第三者的な立場の者からすると、経営上の大きなリスクを見落と してられることが多くあります。 ●最も感じるのは、経営者は優秀で頑張っておられるけど、その方に何かあれ ば、経営の屋台骨が大きく揺らぐというケースです。創業者でもあり、技術者 でもあり、商品開発も、資金手当も、何もかも自分で走り回っている場合など です。カバーする人的資源があまりに不足しています。 ●企業の規模が小さいと、なかなかパートナーや後継者などという考えも浮か ばないでしょうが、特に病気やケガなどで足が止まると、たちまち経営困難に 陥ることが、予想されます。経営のリスクというと、資金や人材、売掛金の回 収、在庫などと考えがちですが、経営者の健康管理が、最もリスクがありま す。 ●次に取引や販売が特定の相手先に集中している場合です。最近も、京都の室 町では繊維関係の大型の倒産がありましたが、取引先が集中していると、ある 面商売はやりやすいですが、何かあったときのリスクは大きなものがありま す。 ●扱っている商品やサービスも、その占める面積が大きければ大きいほど高い リスクがあります。個人的な感覚ですが、ひとつの商品やサービスが売上や利 益の30%以上を占めると危険な兆候ではないかと思います。ひとつのものが、 全体の3分の1を超えないようにするべきです。 ●次に、人にノウハウが付きまとっていて、データやスキルなどが、極めて属 人的なケースです。その人がいなくなると、何も分からなくなることが多く見 られます。当人も周囲と情報共有していないので、サポートしてもらいようが ない場合があります。共有しようという必要性を感じながらも、手当をしてい ません。 ●とかく中小企業は、人数がそんなに多くないので、各自が仕事を重なりなが らカバーしています。ただ、社長のすべき仕事だけは、なかなか代わりようが ありません。経営トップが一番リスクを抱えています。そのことに気が付いて いない経営者の方が多いのが実態です。 ●競合との競争、商品や製品のクレーム、売上の減少など、考えれば会社の経 営に対してのリスクは山ほどありますが、意外と一番大きなリスクが足元に潜 んでいます。ご自分に自信があり、健康だと錯覚している経営者の方が、一度 つまずかれると、なかなかリカバーできないことが多いのです。 ●「一病息災」という言葉には、小さな病気を抱えていると、常に健康管理に 注意をしているので、かえって長生きするという意味だと解釈しています。順 風満帆、後を振り返らず、高速で走っているときほど、自分の足元の状態を点 検して、最もリスクの高いものに手当をしないといけません。 ●健康管理には、フィジカルな面の健康管理とメンタルな面での健康管理があ ります。体力があっても精神力がついていかないと、体力の優位性を生かせま せん。常にハイテンションでは、いつかはゴムが伸び切って弾性値の限界を超 えてしまいます。 ●そうならないように、集中はしないといけませんが、心の余裕も大事です。 経営者の方に、そのような自己管理が出来ているかどうかが、経営者のリスク 管理がきちんと出来ているかどうかの分かれ目です。優秀な経営者の方は、そ こがきちんと理解されてます。 ●そのために、時間もお金もある程度はかけておられます。ご自分の健康管理 は、自分の責任です。ひいては、社員の、会社のためにも、絶対に必要な部分 です。