このメールはBCCで配信されています。 アメリカの景気が思いのほか伸びていないそうだ。住宅の新規着工件数が減少 し、全体的に沈滞ムードが出ているらしい。当初の5%成長の期待が裏切られ、 半分くらいになるという見方が強い。 景気の上向き加減も、相当長続きしているが、それは、ごく一部の地域や産業 だけで、全体で見たり、地方に目をやると、確かに景況感は必ずしもいいとは 言えない。 成岡の関係するある四国の県では、土地の値段はどんどん下がり、産業は全然 活性化していない。地元の製造業も少なく、県外に就職先を求めて人口流出が 止まらない。 なにせ、県下最大の雇用先が県庁だというのだから、呆れてしまう。地場産業 の活力増進はなかなか簡単にはいかない。東京とは、かなり格差が感じられる のが実感だ。 *********************************************** 今回から新しく配信させていただく方もいらっしゃいます。 毎週月曜日の配信です。 ぜひ、ご愛読ください。 また、別のアドレスに送信希望の方は、ご連絡ください。 過去のすべてのバックナンバータイトルは、下記の成岡 マネジメントオフィスのホームページのURLにあります。 http://www.nmo.ne.jp/letter.htm バックナンバーご希望の方はホームページからダウンロード ください。 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ ・・・・・経営の現場から・・・・・ 【成岡マネジメントレター】(毎週月曜日発行) 第128回配信分2006年10月09日発行 成岡マネジメントオフィス設立2周年記念号その3 〜決めないことの罪は大きいことを自覚する〜 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ ●会議をやっても会議をやっても、何も決まらないことがよくあります。何と なく、議論はしているのですが、全員がお見合い状態で、ポテンヒットが生ま れます。最初から、会議のストーリーが出来ていません。誰が、何を、いつま でに、という簡単なことが、決まらないのです。 ●皆さんよくご存知の某下着メーカーの朝の会議では、多くの案件が、どんど ん決済されていくと言います。トップが、次から次へと課題や案件を、さっさ と結論を出していくそうです。そこでは、真剣勝負。上の立場も下の立場もな く、議論がどんどん進むといいます。 ●要するに「誰が」「何を」「いつまでに」というだけなのですが、こういう 簡単なことが、なかなかうまく行きません。まず、「誰が」ですが、議案や案 件を出した人が主体になるのは、至極当然なのです。言い出した人がやる、手 を挙げた人が進める。 ●仕事が増えるのがいやで手を挙げないということが、まま、ありますが、そ れは逆。忙しいと、どんどん、忙しくなります。忙しい人に仕事を依頼するの が原則です。時間のありそうな人に頼むと、なかなか進みません。仕事は忙し い人に頼みます。 ●そうしたら、どんどん進みます。忙しい人は、自分が時間がないから、どう やってこなそうか、一生懸命考えます。決して、自分でやろうと思わない。そ こが、いいのです。課題が増えると、入ってくる情報量が格段に増えます。そ れがうまくいくコツです。 ●経営トップは、誰が忙しいのかを、常にウオッチしておく必要があります。 ただ、ミスが多く後始末に忙しいのか、前向きな仕事で忙しいのかを見極めて おくことは必要です。それを間違ったらいけません。 ●「何を」が大事です。意外と理解されているようで、各自のイメージがばら けることがあります。経営トップは「何を」を全員に明確にし、仕上がりのイ メージを共有することです。どうなればいいのか、どうなったら成功なのか、 どこまでやればOKなのか。 ●最後に「いつまでに」を決めます。期限のない仕事は、やらないというのと 同じです。期限が切られていないと、人間は決して前向きに取組みません。夏 休みの宿題と同じです。期限があるから、考えるし、やるのです。いつでもい いや、と思うと絶対と言っていいほど、進みません。 ●経営トップの責務は、この「誰が」「何を」「いつまでに」を、どんどん決 めていくことです。停滞すると、遅れます。足が止まるといけません。赤信号 でしばらく止まると、後から遅れてきた者でも、結構早く追いつきます。なの で、常に、一歩でも前に出ることです。 ●もう少し資料を集めてから、データを見てから、時間をかけてから、などな どは、やらないことの言い訳が大半です。頭のいい人ほど、やらない言い訳を うまく考えます。その理路整然とした「やらない理由」はなかなか論破できま せん。ネガティブな評論は、なかなか反論しにくいものです。 ●大事なことは、そういう空気や雰囲気を社内に蔓延ささないことです。いっ たん、そういう雰囲気に染まると、なかなか抜けられません。経営トップは 「決めること」が仕事です。「決めないこと」は罪です。その「決めないた め」に、いくたの多くのロスが生まれます。 ●中小企業で業績が停滞や低迷している経営者の方のお話を聞いていると、過 去と同じ流れのままで経営していらっしゃる方が多いと思います。時代や環境 はどんどん変わって行きます。どんどん決めて、さっさとやらないと、時代や 環境は待ってくれません。決めない罪は、後で大きなツケになって戻ってきま す。