このメールはBCCで配信されています。 米国でWeb2.0ならぬ「ファミリー2.0」が注目されているという。デジタル機 器を使いこなし、SNSで情報をやりとりする新しい家族のイメージがそこにあ る。マイヘリテージ、ジャストスポットなど10社以上がこの市場に参入してい る。 内容は、いかにもアメリカらしいが、家系図作成、共通の予定作り、家族によ る投票、写真の共有などがメニューになっている。現代人の1日がますます多 忙になるなかで、家族のつながりを求める気持ちは変わらないのは、どの国も 共通の気持ちなんだろう。 国が広い米国ならではという側面もあるが、新しいメディア技術で家族のコ ミュニケーションを深めるのは、悪いことではない。ネットには面と向かって いいにくいことも言える側面もある。 ますます、核家族化が進行していく日本でも、都心部に住む子供家族と、地方 の実家に暮らす両親との間で、コミュニケーションが取れればいいかもしれな い。案外日本の家族に向いているかも。 *********************************************** 今回から新しく配信させていただく方もいらっしゃいます。 毎週月曜日の配信です。 ぜひ、ご愛読ください。 また、別のアドレスに送信希望の方は、ご連絡ください。 過去のすべてのバックナンバータイトルは、下記の成岡 マネジメントオフィスのホームページのURLにあります。 http://www.nmo.ne.jp/letter.htm バックナンバーご希望の方はホームページからダウンロード ください。 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ ・・・・・経営の現場から・・・・・ 【成岡マネジメントレター】(毎週月曜日発行) 第130回配信分2006年10月23日発行 トップはもっと自分から字を書こう 〜直筆の手紙やはがきが訴えるハート〜 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ ●最近、偶然同じような出来事を経験したので、今日は、その話題を。ひとつ は、NHKの番組で、木曜日の22時から放映している「プロフェッショナル〜仕 事の流儀」という番組での、某有名出版社の辣腕編集者の「仕事の流儀」。も うひとつは、先日体験した某公的機関の研修会での出来事です。 ●まず、「仕事の流儀」では、ここ数年で手がけた作家の文学作品の書籍がほ とんど数10万部以上という、とてつもないヒットを飛ばす編集者の日常を追っ た内容です。とことん作家と人間対人間として、心底一心同体となって作品を 生み出していく、その執念と迫力にはすごいものがありました。 ●ただ、作家も人間なので、最後のクライマックスになって、ぱたっと筆が止 まることがあるようです。締め切りや発行予定日もあり、原稿が入ってこない と、もうお手上げです。待っても、待っても、原稿は届きません。電話をして も様子がつかめないし、胃が痛くなります。 ●そんなとき、彼の「仕事の流儀」は、50円の官製はがき1枚に、それは悪筆 ですが、太いサインペンで切々と想いを綴って書きます。決して上手な字では ありませんが、本当に想いを込めて書くそうです。そして、それをポストへ。 たった50円のメッセージですが、本当に気持ちがこもっています。 ●TV放映の番組の中では、某作家に届いて、それを書斎のデスクの傍に置い て、最後のクライマックスを一気に書き上げるというシーンがありました。作 家も、その50円のはがきに勇気付けられて、その熱意と想いを共有できるので す。 ●あと、年間の定番行事として、新しい作家の発掘がありました。数名の、こ れはと思える作家に、これは便箋でしたが、10枚くらい、それも、切々と新し い作品を書いて欲しいとお願いというか、依頼というか、ラブレターを書くそ うです。何人がその手紙に反応してくれるか分かりませんが、年中行事だそう です。 ●そして、このような地道な活動の中から、結果として、ベストセラーが生ま れます。目に見える結果は、書店で沢山本が売れるだけですが、そのバック ヤードには、こういうこつこつとした活動が、彼の実績を支えています。意外 と、何の変哲もないといえば、それまでですが。 ●もうひとつ、これは先日の研修会後の懇親会で、参加の某企業の女性経営者 のお話です。彼女の経営する会社は、そんなに多くの人数ではありませんが、 全員に年間に2回、3回くらいは、これも直筆で手紙を書くそうです。これに、 すごいエネルギーをかけています。 ●落ち込んだとき、何か気づいて欲しいとき、注意を促すとき、感謝の気持ち を伝えたいとき・・・、などなど。面と向かって言いにくいこともあります。 本当は、もっともっとほめてあげたいときもあります。そっと感謝やありがと うの気持ちを伝えたいときもあります。 ●そんなとき、彼女は社員に手紙を書きます。それも、一生懸命考えてパソコ ンではなく、直筆で。もちろん、パソコンは十分使えるでしょうが、手書きが 大事なのです。この手紙の内容を考えるのに、かなり時間をかけています。出 張の移動は、絶対に一人で動いて、その移動中に文章を考えるそうです。 ●もう、これをかなりの期間、続けています。もちろん、朝礼や昼礼もあるよ うですが、この「社長直筆ラブレター」が大事なのです。これが、社員のモ ティベーションアップの源泉だそうです。一人で何役もこなす経営者にして、 大変だと思いますが、立派にされています。 ●成岡も、以前出版社の営業責任者で書籍の新刊の発売で、全国の医療機関に 営業に回った際には、必ずカバンに便箋と封筒、はがき、切手を入れておい て、ホテルや旅館、はては駅の待ち合わせの空き時間に、ささっと書いて出し ました。 ●特に、その地を離れるときには、その駅で書いて、ポストに入れて移動しま すと、かなり印象は強かったようです。あとで、再訪したときに、ほとんど必 ずお礼を言われました。タイミングも重要です。要するに、やろうという意思 が大事です。 ●パソコン、ワープロもいいですが、多少悪筆でも、トップ直々のメッセージ の威力は絶大です。そして、ハートがこもって、そのパッションが感じられれ ば、人の心を動かします。結果をすぐに求めず、とにかく自分の気持ちを正直 に伝えること。それが、出来れば、必ず結果が出ると思います。