このメールはBCCで配信されています。 先日から携帯電話の番号ポータビリティ制度が始まった。既にキャリアを変更 された方もあるかとも思う。成岡は、残念ながら、今回は変更しなかった。 理由は月並みながら、アドレスが変わること。ビジネス的には、携帯番号が変 わらなくても、メールアドレスが変わることが煩わしい。 外国では、携帯電話はメールよりも、直に話すことが主流なので、多くの人が キャリアを変更したという。果たして、日本でもそうなるだろうか。 直前になって、ソフトバンクがボーダフォン同士の通話無料を打ち出した。苦 肉の策か、周到な逆転ホームラン狙いかはわからないが、一石を投じたことは 間違いない。さて、どうしようかと、悩んでいる人は多いのではないか。 *********************************************** 今回から新しく配信させていただく方もいらっしゃいます。 毎週月曜日の配信です。 ぜひ、ご愛読ください。 また、別のアドレスに送信希望の方は、ご連絡ください。 過去のすべてのバックナンバータイトルは、下記の成岡 マネジメントオフィスのホームページのURLにあります。 http://www.nmo.ne.jp/letter.htm バックナンバーご希望の方はホームページからダウンロード ください。 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ ・・・・・経営の現場から・・・・・ 【成岡マネジメントレター】(毎週月曜日発行) 第131回配信分2006年10月30日発行 教育は最大の投資 〜いまの教育制度はどこかおかしくないか〜 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ ●昨今、安倍政権になってすぐ、教育問題の諮問会議が発足したり、高校の履 修単位不足の問題が明るみに出たり、小学生のいじめによる自殺事件が続発し たりした。教育の問題は、この政権にとって、大きな問題になる可能性を秘め ている。 ●ゆとり教育や総合学習、公立学校の週休二日など、一見、リーゾナブルな キーワードだが、それに伴う弊害も目に付いてきた。そもそも、大きなグラン ドデザインがないまま、週休二日の流れを汲んで、このような妥協の産物が出 来た。 ●教員の更新研修の義務化なども検討されているという。何やら遅いような気 もするが、課題に気が付いたのは、まだ、ましかもしれない。とにかく、教育 は最大の投資であり、時間がかかる地道な作業だと思う。 ●一生懸命教える教員が少なくなってきたということも、よく耳にする。成岡 が高校生であった昭和40年代の前半は、とにかく熱血感動の教員が多数母校に は在籍だった。現在の先生は、サラリーマン化しているという。 ●中学や高校のある時期は、本当に集中して勉強すべきだ。受験勉強が決して いいとは思わないが、頭の柔らかいときに、それこそ真剣に勉強するのは、決 して間違いではないと思う。それを、勉強時間を減らして、何をしようとする のか。 ●詰め込みとは違い、熱心な教職者の下、真剣に若いうちに勉強することは、 プラスにこそなれ、マイナスにはならない。いま、某大学で週に1回教壇に 立っているが、基本的な勉強に向かう態度が出来ていない。構わず注意をして いるが、効果は徐々にしか現れない。 ●組織や会社においても、事情は同じだと思う。いま、事業承継の講演をいろ いろとさせていただいているが、経営者の最大の仕事は後継者の教育だと思 う。有形、無形の財産の継承も含め、きちんと伝えていくことは、非常にエネ ルギーの要る仕事だが、経営者の一番大事な仕事だ。 ●何で結果を判断するのか、何でリターンを期待するのかということになる と、教育の効果は即効で出てこないことが多い。今日教えて、明日結果が出る ものは少ない。なので、どうしても、日常の目先の課題に対応ばかりすること になる。 ●それを繰り返していると、将来のビジョンが描けない。目先にぶらさがって いる課題を解決することは、無論、大事なことではあるが、5年先、10年先を 見たグランドデザインが描けない。それは、誰を、どのように教育するのかと 大きく関係し、到達すべきイメージが描けていないのだ。 ●このまま日本の教育課題を放置していては大変なことになりそうだ。政府も ようやく重い腰を上げて、安倍さんが教育改革に取組む。やや、遅きに失した 感じがあるが、やらないよりはましだ。ただし、人選でいろいろと思惑が入り 乱れたらしい。利害得失を離れて、大きい見地から対応して欲しい。 ●どういう方向性が出るのか分からないが、自分の組織の、会社の教育体制を 改めて点検して、何が足りないか、何が欠けているのかをしっかり考え、自ら 立ち上がって、自社の教育を自分で手を染めることが大切だ。間違っても、担 当者の課題だとか、外部に丸投げしてはいけない。 ●すぐに結果が出ないから、どうしてもお留守になりがちな課題だが、実は、 一番重要かつ喫緊の課題なのだ。そこを、きちんと地道にやってきた組織では 次のビジョンが描ける。次代のイメージが出てこないのは、実は教育を怠り、 目先の課題にばかり注力したからなのだ。すぐにでも、教育の体制を整えるこ とが大事だ。