このメールはBCCで配信されています。 11月3日は毎年某所での「菊の花マラソン」のハーフを走っていたが、今年は お昼からの講演の依頼があり、悩んだ末に講演を引き受け、マラソンは欠場と なった。 従って、連続参加記録が途絶えたが、まあ、それも仕方ないと割り切った。講 演は、京都の某協同組合の青年部の研修会の記念講演だった。 全国どこもご多聞に漏れず、食料品関係の小売店の経営は苦しい。商店街でも シャッターが目立ち、空き店舗が続く。次世代への承継も条件が整わず、廃業 されるお店も少なくない。 そんな中、青年部の研修会では未来に向けた意欲的、革新的なテーマが並んで いた。京都の企業は代々続く老舗が多いが、その基本は「伝統は革新の連続」 だ。変えてはいけないものはしっかり守り、変えなければいけないものは、果 敢にチャレンジする。それが、何代にも企業が永続する基本なのだ。 *********************************************** 今回から新しく配信させていただく方もいらっしゃいます。 毎週月曜日の配信です。 ぜひ、ご愛読ください。 また、別のアドレスに送信希望の方は、ご連絡ください。 過去のすべてのバックナンバータイトルは、下記の成岡 マネジメントオフィスのホームページのURLにあります。 http://www.nmo.ne.jp/letter.htm バックナンバーご希望の方はホームページからダウンロード ください。 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ ・・・・・経営の現場から・・・・・ 【成岡マネジメントレター】(毎週月曜日発行) 第132回配信分2006年11月06日発行 職場のコミュニケーションの基本はあいさつから 〜朝一番の「おはよう」が大事〜 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ ●先日、某公的機関の研修のお手伝いをさせていただいて、2回目のテーマが 「組織の活性化」でした。講師は、この分野で多くの講演や研修をされてい る、ベテランの先生に来ていただいた。受講生は製造業の幹部やトップの方が ほとんどでした。 ●企業における組織の活性化や、管理職のモティベーションアップは永遠の テーマです。どこの企業も、これを満足しているというところは、ほとんどあ りません。いつも、この永遠の重たい課題に向き合い、悩み、考え、試行錯誤 の連続をしています。 ●参加者からのいくつかの質問に、講師の先生は簡単に答えられた中に、「あ いさつをきちんとする」というキーワードがありました。職場の円滑なコミュ ニケーションを維持する基本は、この「あいさつをきちんとする」が重要なの です。それも、気持ちを込めて言いましょう。 ●特に、朝一番の「おはよう」が大事なのです。少々時間に余裕を持って、職 場に出勤して、まず一番に交わす言葉は「おはよう」です。または「おはよう ございます」ですね。これを、大きな声ではきはきと言えば、一日の始まりに けじめがつきます。 ●それが、時間ぎりぎりに出勤して、あいさつもそこそこに、デスクの電話に しがみつく光景は、いいものではありません。朝の始まりは、この余裕を持っ た「おはよう」の挨拶が基本です。まずは、少々早めに動いて、時間に余裕を 持って「おはよう」の挨拶を交わしましょう。 ●以前にいた会社で、トップの方が、朝結構遅く来るので理由を聞いたら、一 人一人に挨拶をするのが面倒くさいので、最後に入ると「おはよう」が一回で 済むから、最後に来ると言われた会社がありました。本末転倒も甚だしい限り です。やはり、その会社の業績はよくありません。 ●トップは最初に来て、一人一人出勤してくる雰囲気や顔色、態度や動作を観 察し、何か変わったことがないかと、その様子を黙ってウオッチすることも大 切です。それを、挨拶が面倒くさいから最後に来るとは! そもそもの考え方 が間違っています。 ●朝のあいさつがスムースに行くと、それに伴って人間関係も円滑になりま す。こじれてくると、挨拶もしたくないと言いますが、まさにその通り。こ の、「おはよう」「ありがとう」などの、人間関係を円滑にすることばが、 すっと出ない職場は、気持ちが荒れてきます。 ●いくたの会社のM&Aを成功させ、業績を飛躍的に発展させている京都の企業 「日本電産」の永盛社長の成功の秘訣は、この朝の挨拶に始まり、出勤をきち んとすることが基本であると話されています。そして、職場の整理整頓だと。 これが出来れば、業績は格段によくなると。 ●何も高いお金をかけて、時間をかけて、集合して、業務の手を止めて、雁首 揃えて研修などと大上段に構えなくてもいいのです。朝一番の「おはよう」の あいさつを「気持ちを込めて」「全員が」きちんとすれば、職場の活性化や円 滑な会話が図れます。 ●要は、分かっているけどやらないだけ、なのです。やろうという「意思」を 持たないと、何もことは始まりません。まずは、トップが率先垂範することか ら何でも始まります。決して、邪魔くさいから最後に来て、「おはよう」を一 回だけで済まそうとしないことです。 ●そういう企業は、中から見ていては分かりませんが、外部から見れば一目瞭 然です。我々のように、たまに企業にお邪魔する者なら、なおさら見えてしま います。外来者に対する応対の仕方にも、その企業のカラーが出ます。自然に そうなるから不思議ですね。 ●目標管理も、成果主義も、評価制度も重要ではありますが、そんな理屈をこ ねる前に、まずは、トップから元気良く朝一番の「おはよう」のあいさつを交 わすことから始めましょう。これは、全くコストがかかりませんから。今日か らでも、明日からでも、すぐに出来ます。始めようという「意思」が大事で す。