□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ ・・・・・経営の現場から・・・・・ 【成岡マネジメントレター】(毎週月曜日発行) 第244回配信分2008年12月29日発行 今年1年を振り返る 〜何をやってきたのかを総括することが大事〜 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ <はじめに> ●以前にもご紹介したと思うが、成岡はここ20年以上、毎日翌日の朝に手帳に 前日にやったことを時間の経過と共に順番に書き並べていくことを日課にして いる。朝のオフィスでやったことから、出かけてからの業務、人に会い、何か を決めて、次に移動する。その間、電話がかかり、約束をし、空いた時間にパ ソコンのメールをチェックする。 ●その前日の行動と結果を、時系列で並べて書くのも、結構大変だ。というよ り、思い出せないことが多い。誰かと何かを話したが、結局何をまとまって話 したか記憶にない。記憶にないから、大したことはなかったのだろうが、確実 に時間は消費した。でも、思い出せない。しかし、時間は経っている。こんな 毎日が続くと、なかなか結果に結びつかない。 ●会社や企業、自分の部門も同じことがある。結構、ばたばた忙しい。人は来 るし、電話はかかる。ややこしいメールも頻繁に飛び交う。回答するのに時間 がかかるメールも、多い。そんなことにはまると、時間は消費し、あまりまと まった結果が残せない。夜は夜で、会合や会食があり、それが終わると、忙し い一日が終わる。 <課題や目標はどうだったのか> ●昨日一日を振り返る習慣をつけておくと、必ず反省をするようになる。どこ でムダがあり、どこでロスが出たのか。段取りが悪かったのか、準備に問題が あったのか、時間がなくてえいやっとやったのか。いずれにしても、人間のや ることだから、どこかに問題がある。そこに気が付くか、気が付かないかが大 きい分かれ目だ。一番大事なことだ。 ●そして、当日最低限やることを書き出す。目の前に置いておく。今日やるべ きことには、最後までこだわる。午前中にひとつ、午後から出来たらふたつ。 そして、夜にひとつ。これが、最低線の当日の課題だ。もちろん、突然の電話 1本で大きく予定が狂うことも多い。しかし、必ず修正する。天地がひっくり 返るような緊急事態は別だが。 ●1日、1週間、1ヶ月、そして1年。ことし1年を振り返って、さて、どう だったのだろうか。今年ほど、前半と後半で様変わりした年はなかった。上半 期絶好調の企業が、8月以降大きく狂ってしまった。しかし、目の前で起こっ ていることのみが、事実だ。これを受入れ、冷静に対応策を考えないといけな い。何も手を打たないと、野垂れ死にする。 <急激な変化に対応するには> ●当初の課題や目標の修正が必要になる。目先の対応と、中期の対応を併せて やらないといけない。目先は、まず自社のキャッシュフローを併せて、資金繰 りを安定化する。いろいろ言っても、資金繰りが成り立たないと、企業の継続 は有り得ない。まずは、足元のキャッシュフローを確実にする。そこが、まず 一番大事だ。心配のない企業は、いいが。 ●次に目先で打つ手と、3年後くらいをにらんだ対策とがリンクしていないと いけない。とりあえずの球をこちらに打って、実はピンは違う方向にあるとい うのは、ゴルフをされる方なら有り得ないことは、お分かりだ。しかし、事業 ではこういうちぐはぐなことが、ままある。いや、よくある。3年やって間違 いに気が付く。そして、手戻りする。時間とお金の浪費となる。 ●リスクのあるときは、方向を決めて、確実に刻む。大きな冒険を避けて、自 社が進むべき方向を決め、しっかり一歩ずつ進めばいい。大事なことは、逆風 の中でも、一歩ずつ前進することだ。少し待つのはいいが、全く前に進まない と、他社は少しずつでも進んでいる。気が付いたら、手遅れということは、多 い。止まっていると、みるみる差がつく。 <では、どうするか> ●中小企業成長のキーワードは、いつも申し上げるが、次の4つの「C]だ。 (1)変化・改革=チェンジ(Change)・・・オバマのキャッチフレーズでは ないが、変わることを受け入れる (2)連携=コラボレーション(Collaboration)・・・自社の不足を外部の 資源で補う (3)挑戦=チャレンジ(Challenge)・・・積極的にトライする (4)創造=クリエーション(Creation)・・・自社の強みをさらに磨く ●そう簡単なことではないが、いつもこの4つの価値観に照らしてみる。逆 に、この4つに逆行する意思決定を避ける。してはいけないと、肝に銘じる。 変わることに足踏みしていないか。いつも外部との連携、提携を模索している か。挑戦することに後ろ向きではないか。自社の強みを意識して、そこを伸ば そうとしているか。基本は、いつも変わらない。 ●さて、振り返って自分の会社はどうだったのか。お世辞にもうまく行ってい るとはいえないが、当初の目標は、そこそこクリアーできた。新しい書籍の上 梓もできたし、11月には久しぶりに新しい資格試験もクリアーできた。一番の 収穫は、母校野球部で立ち上げた500歳野球チームに参加し、初めてピッ チャーを経験したことだろうか。来年は、完封を目指そうと目標に掲げた。